伝説その6 完全移籍SKE48
谷真理佳は4月21日、HKT48研究生公演千秋楽をもって、HKT48としての活動を終えSKE48へ完全移籍し、5月2日にSKE48新チームE公演初日に出演している。
当時を振り返って谷はこう語っている。
「始めは休みばかりで、週4日は家で寝ていたんです。何で移籍したんだろうなって、ちょうど発売された『不器用太陽』にも入れなかったし、初めての一人暮らしで土地感もないから、とにかく家に閉じ込もってましたね。博多に帰りたいなと正直思ったし、その時は指原さんにメールしたり。そしたら『認められてから入ろう』って言葉を頂いたんです。名古屋に移籍してすぐ選抜に入ると、反感を買うだろうから、まずは谷の存在を知ってもらって、認められてから選抜に入ればいいよって」
(BOMB2015年1月号より)
ちょうどこの頃、SKE48は全国ネットのテレビ番組が無く、ファンの前からも谷の存在感が薄まりつつあった。しかし、モバイルメール開始初日には21通ものメールを送りスパムメールとまで言われ話題を呼んだり、新チームE公演初日にはメンバー全員にウザ絡みをして松井玲奈にイエローカードを貰って土下座するほか、地元ラジオ局やテレビ局への数少ない仕事も全力で臨んでいた。
『谷真理佳初日公演で松井玲奈から警告』日刊スポーツニュース(2014年5月4日付)
中でも伝説の放送回として語り草になっているのが、東海ラジオ初出演となった、2014年5月11日の「1+1+1は3じゃないよ!」(小林亜美、市野成実、谷真理佳)である。
中でも盛り上がりを見せたのは『SKE48とおじいちゃん』のコーナー。
小林・市野・谷「たかりんおじいちゃーん!」
松原「はい、こんにちは!」
小林・市野・谷「わぁーい、ひゅー、こんにちはー!」
松原「テンションあがってるねぇ!」
谷「ホンモノだ!」
松原「こんばんはぁ!」
小林「今晩はですね。」
松原「谷さん!」
谷「はい、谷さんです!」
松原「はい知ってるよ!」
谷「いや、ちょっと、松原敬生さーん!」
松原「博多からやって来たんでしょ!」
谷「はい、博多からやって来ました!」
松原「僕は博多座、よく知ってるよ!」
谷「あ、ほーんとですか?」
松原「北島三郎さんの公演とかね。」
谷「おっ、さすが!」
松原「中村みっちゃんの公演とかね。」
谷「わっ、さすが松原敬生さぁーん」
松原「いやいや、」
市野「フルネームで、」
松原「名前言われてもねー。」
谷「これから末永くよろしくお願いしますぅ。」
(中略)
松原「先週は日本一をテーマに喋ったんで、今週は世界一をテーマにあげてみたいと。」
谷「おっ、さすがっ!」
松原「な、なんでさすがや!そんなもんっ!」
(中略)
松原「日本が世界イチを誇れるものは何があると思う?谷さん!」
谷「えっ、・・・日本オリンピック!」
松原「何を考えとるん、あなた。」
小林「さらけ出してるよ。」
谷「今のはワザとでーす。」
松原「博多追い出されたのかと思うよ!」
谷「あーっ、そんな事言わないでー!」
松原「いやいや、寿命ですよ、寿命。平均寿命。」
谷「あー、そういうやつですね!」
(中略)
松原「それでは世界で一番面積が広い国といったらどこでしょうか?」
谷「分かりますよ、それは!」
小林「これは簡単だものね!言って言って言って!」
市野「人に聞かないで!」
谷「北海道はデッカイどー!」
松原「あのなぁ。」
小林「世界で一番って言ってるの。」
松原「世界で、だよ。」
小林「地球上だよ!」
谷「分かってます、はい、分かってます、こあみさん!」
市野「こあみさんは何でも知ってるから。」
小林「ロシアでしょ?ロシア!」
松原「ロシア正解っ!」
谷「そうっ、谷も思ってましたロシアって!」
小林「やめてよ!」
松原「あなた、吉本みたいだねー。」
谷「え、違います、アイドルですアイドル!」
松原「アイドル?」
谷「はい!」
松原「じゃ、2位はどこよ?」
谷「2位は・・・。」
小林「見ないで、こっち見ないで!」
谷「あの、なるさん!」
市野「な、何で私に来たの?」
松原「あなた、仕切ってるワケじゃ、仕切るの僕だから。」
(中略)
松原「じゃ、簡単な問題を、谷さんね!」
谷「えっ、はいぃぃ。」
松原「世界で一番人口が多い国はどこ?」
小林「これは簡単、これは簡単!」
市野「これは誰だって分かりますよ!」
谷「言っていいですか、ほんとに・」
松原「はい、どーぞ!」
谷「ほんとーに?言いますよ!」
松原「はい、どーぞ!」
小林「早く言えよ!」
市野「早く言えよ!」
谷「ジャパン。」
小林「馬鹿かな、お馬鹿さんなのかな?」
市野「ヤバい、ヤバい、それはヤバい!」
(中略)
松原「一番(人口が)多いのは中国。2番目がインド。日本は10番目。」
谷「へーっ、たかお(敬生)さん、これ全部調べてきてるんですか?」
松原「調べるわけないわ、書いてあるもの読んでるだけだわ!」
谷「さすが、たかお(敬生)さんっ!」
松原「ありがと、ありがと。」
市野「アハハハは。」
松原「それじゃね、ノーベル賞ってよく言うじゃん!」
谷「ありますねー!」
松原「はい、去年は山中さんがね。」
谷「はい、やみゃなかさん。」
市野「ぷぷぷ、谷」
松原「山中教授がね、とったでしょ?ノーベル賞を受賞した一番多い国、さあ谷さん!」
小林「谷さん!」
谷「谷さん、谷さんでいいんですか?ほんとに?」
松原「いいですよ!」
小林「分かってるでしょ?コレ!」
松原「ノーベル賞を受賞した、受賞者の多い国。」
谷「多い国でしょ!」
松原「はいはい。」
谷「えっと・・・・。」
松原「次、行きますね!」
谷「え、たかおさん、たかおさん、たかおさん待って!」
市野「アハハハは!」
松原「なに、あなた答えられないから。」
小林「そうよ!」
谷「正解は、たかおさんのハートです!」
松原「何を馬鹿なことを・・・。」
市野「アハハハは。」
松原「何とかならない?コレ!」
市野「アハハハは。」
谷「ゴメンなさーいっ!」
松原「も、ほんとに・・・。」
小林「すごいね。」
松原「えっとね、アメリカです、当然ね、イギリス、ドイツの順番です。日本は12番目です。」
谷「おーっ、さすが、皆さん分かりましたか?聴いている人っ!」
松原「じゃあね、はい、あなた、ゴールデンウィークさ!」
谷「はいっ、谷です!」
松原「いや違う。」
小林「谷じゃないから、違うよ、はさむとこ間違えてるよ。」
松原「僕らの世代、谷っていうと谷啓さんを思い出すんだよ。」
谷「あ、よく言われるんです、ファンの方から!」
松原「何にも関係ないけどね!」
谷「ですよねーっ!」
(中略)
谷「たかおさん、ありがとうございました!」
松原「谷さん、しばらく会わずにね!」
市野「アハハハは!」
小林「NGNGっ!谷真理佳NG出ました!」
谷「そんなぁ~!」
更には、リスナーからのメッセージを紹介する場面での出来事。
小林「さて、SKE48、1+1+1は3じゃないよ、生放送でお送りしております。ここで皆さんからメッセージや質問が来ていますので紹介したいと思いまーす!」
市野「はい、ありがとうございます、皆さん!」
小林「真理佳ちゃん!」
谷「はい!」
小林「いいですか?」
谷「はい!」
市野「はい!」
谷「いきます!愛知県かすがい、かすがし?」
小林「春日井市、春日井市ね、春日井市にお住まいの。」
谷「も一回行きます!愛知県春日井市小野町2のななじゅう、」
みつ吉「うぉぉぉぉっ!」
市野「わぁぁぁ、だぁだぁだぁ!」
小林「ピーッ、ピーッ、ピーッ!」
市野「アハハハは!」
小林「住所読まないでくださいっ!愛知県春日井市にお住まいのラジオネーム〇〇さんからのお便りです!」
谷「ヤバい、私、次呼ばれるかな?」
小林「ギリセーフ、ギリセーフ、はい読んで、ここ読んで!」
市野「呼ばれません!」
谷「皆さん、ごめんなさい、いきます・・・。」
(中略)
小林「谷、伝説だわ。」
東海ラジオ初出演はこうして波乱?の幕開けとなった。
ここで、この年の夏、当時の今村悦郎劇場支配人がBUBUKAのインタビューで言及した谷真理佳についての記事を紹介しよう。
「(私は)もともとテレビのディレクターのバラエティ部門が長かったので、絶対化けさせる自信があるのは谷(真理佳)ですね。彼女がこれからのSKE48のバラエティ部門の屋台骨を作っていく。」と答えている。
(BUBUKA2014年9月号)
谷本人が「週4日は休み」と振り返るこの時期は、これから爆発する谷真理佳の嵐の前の静けさに過ぎなかったのである。